セルフ・キャリアドッグ

セルフ・キャリアドックとは

セルフ・キャリアドックとは、企業がその人材育成ビジョン・方針に基づき、キャリアコンサルティン グ面談と多様なキャリア研修などを組み合わせて、体系的・定期的に支援を実施し、社員の皆様の主体的なキャリア形成を促進・支援する総合的な取組み、また、そのための企業内の「仕組み」です。 「心の健康」を考慮し、働きがい、働く意欲を明確にし、前に進むサポートをいたします。

セルフ・キャリアドックのメリット

従業員にとっては、自分のキャリア目標を明確化し、仕事の目的意識を高め、モチベーションが向上します。企業の立場としても、人材の定着や従業員の意識向上が、組織の活性化につながり、生産性の向上への寄与等の効果が期待されます。

セルフ・キャリアドックの導入は、働き手・企業のどちらにとってもメリットがあるのです。

セルフ・キャリアドックの導入と実施手順

① 経営者のコミットメント

まずは、経営者のコミットメントが必要不可欠です。セルフ・キャリアドックを行う目的を社内(全従業員)に対して宣言することが求められます。

企業を取り巻く環境や、従業員が抱える課題を適切に把握し、あるべき人材像を設定し、人材育成ビジョン・方針に落とし込んで、従業員に提示します。

② 実施計画の策定

人材育成ビジョン・方針に基づいて、セルフ・キャリアドックをどのように進めていくのか具体的な計画を策定します。

 社内の環境整備

社内各層の従業員にセルフ・キャリアドックの意義について理解を促し 、 円滑な導入に向け社内の意識醸成を図ることが重要です。

まずは推進責任者を決定しましょう。セルフ・キャリアドックが円滑に導入・推進されるよう、 社内に一定の影響力を有するポストの中から適任者を選定する必要があります。

また、セルフ・キャリアドック実施を社内の規定・通達として明文化し、経営陣、社内規則・通達、実施責任者、従業員へと、スムーズに浸透する環境を整備することも必要です。従業員規模が小さい企業などでは、規定の整備という形式にこだわることなく、柔軟な方法を取ることも考えられます。

④ セルフ・キャリアドックの実施

キャリア研修やキャリアコンサルティング面談などを実施します。従業員のこれまでの職務経験( 仕事を通して成長したこと等を含む) 、働き方で大切にしていることなどを棚卸しし、企業から求められる役割や責任 、 仕事に対する期待や不安などを確認します。それらを基にしたキャリアビジョンや、その実現のための行動プラン(アクションプラン)も策定します。現在の仕事に問題を抱えている場合には、その問題点を整理し解決を支援していきます。

対象者が安心した環境で面談などを受けられること、その後のフォローをしっかりと行うことを大切にしています。

⑥ フォローアップ

キャリアコンサルティング面談の内容について個別の報告書を作成します。人事部門はこれらの報告をまとめ、経営陣に伝えます。要点は大きく分けて、従業員の傾向、組織として対応が必要と思われる重要な事案の2つです。

浮かび上がった様々な課題を解決するために、セルフ・キャリアドックを継続的に実施して改善につなげることが重要です。

従業員のキャリア形成について、取り組まなくてはという意識はあるけれども、何から始めてよいかわからないという企業様、人事担当者様も多いのではないでしょうか。

セルフ・キャリアドックは、規模、業界問わず、様々な企業で導入され、効果を発揮している取り組みです。ぜひ、導入を検討してみてはいかがでしょうか。